サッカーワールドカップを目前にして、NHKでもサッカーを取り上げた番組が増えてきましたね。
6月1日に放送のあった、「ミラクルボディー」もその一つです。
世界のサッカーのトッププレイヤーたちの秘密を、科学の目で分析するというものです。
第1回目に取り上げられたのは、ブラジルの至宝、ネイマール。
クラブチームとしては、スペインのバルセロナに所属していますが、ワールドカップではもちろんブラジル代表の10番。
ペレも、以前はネイマールのことを、ブラジルの10番を背負うにはまだまだ、といっていたようだけど、最近は、彼こそがブラジルの10番を背負うにふさわしい男だ、と認めていますね。
ペレ2世との呼び声も高いです。
そんなネイマールですが、彼の持ち味は、なんといっても変幻自在なドリブルです。
世界レベルのトッププレイヤーたちをあざ笑うように、次々と抜き去ったり、1対1でも思わぬフェイントで相手を交わしたり、まるで大人と子供のような場面に出くわすこともあります。
ネイマールが語るには、そのドリブルの秘密は、言われてみれば、すごく当たり前のことなのですが、
「相手の考えていないことをやる」
そうなのです。
ただ、言うは易く行うは難しで、それを難なくトッププレイヤーたちを前にしてこなせるのが、彼の強さでもあるのですが。
また、彼のドリブルの際の走りが、そもそも通常のプレイヤーとはちょっと違うようです。
普通のプレイヤーなら、このように体の軸を傾けながら走る、とういうところも、ネイマールは、通常とは異なる軸の動きをするようです。
番組では乾選手との動きの比較がありましたが、素人目でもネイマールの動きとは明らかに異なっていました。
そのため、防御する相手も動きを読めません。
内田選手もインタビュアーとして登場していましたが、ネイマールの動きは読めないそうです。
また、通常のプレーヤーには、利き足というものがあるのですが、ネイマールの場合には、両足とも利き足なのだそうです。
これもドリブルの局面だけでなく、キックのときにも活かせる、重要なポイントですね。
野球で言えば、スイッチヒッターみたいなものでしょうか。
また、体の動きだけでなく、プレイしているときや、プレーの場面を思い浮かべている時でさえも、ネイマールの脳は、普通のプレイヤーよりも、明らかに活性化していました。
身体能力も抜群で、頭脳も活性化していたら、これはもう脱帽するしかありませんね。
まともに戦っていたら勝ちようがないので、勢い反則すれすれや、時には反則をしてまでも、相手は攻撃を止めにかかってくるかもしれません。
まあ、フェアに戦って欲しいものですが。
このように、NHKの取材に、ネイマールは快く受け入れてくれたようなのですが、実は、NHKのサッカーの分析特集では、取材を受けた選手たちの、その後の活躍が止まってしまう、という都市伝説があります。
フランス大会直前では、ロナウドの特集があったけど、活躍なし。
前回の南アフリカ大会直前では、メッシの特集があったけど、活躍なし。
おそらく、取材を受けたプレイヤーたちは、無意識で行ってきた自分のプレイを科学的に分析されたことによって、無意識ではなく、それを意識するようになって、かえって迷いが生じたのではないでしょうか?
ただ、トッププレイヤーたちには、それも含めて乗り越えて輝いてほしいものです。