日本ガンバレW杯の縦読みのツールは平安時代にあった

先日、6月2日のNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」の番組表の中で、「日本ガンバレW杯」の文字が、隠されたメッセージで埋め込まれていた、という記事をかきました。

ネットの掲示板などでもよく見られる「縦読み」という手法なんですが、なんと、この「縦読み」のルーツは平安時代にあった!ということがわかりました。

平安時代と言えば、今から1200年も前のことです。

このころから、日本人には、言葉を使った遊び心があったようです。

その平安時代がルーツの歌なのですが、伊勢物語に挿入された歌で、古今和歌集にも収録された在原業平の歌です。

唐衣きつつなれにし妻しあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ

この歌は、在原業平が、三河の国の八橋というところまで旅したときに、川のほとりでカキツバタをみつけた時に詠んだ歌です。

意味は、唐衣を着なれるように、なれ親しんだ妻を都に残して、はるばるとここまでやってきたが、思えば遠くにきたものだ、といったようなものです。

この歌には、直接カキツバタという言葉は一言も入っていませんが、この歌をこのように並び替えてみますと、

カンバレ日本W杯

各行の先頭文字を右から左に続けて読みますと、「かきつは(ば)た」と詠めます。

この手法を、「折句(おりく)」と称します。

さらに、この歌には、枕詞、序詞、掛詞、縁語という数々の技法が織り込まれています。

これだけでも凄いと思うのですが、極めつけがもう一つあります。

今度は、上の歌の一番下の文字を、左から右に続けて読んでいくと「ふるばしも」と読めます。

これの意味するところは、「古橋」、「藻」で、まさに川のほとりの古橋や、藻を織り込んでいるのです。

いやあ、いつの間にかサッカーから平安時代の和歌の話になってしまいましたが、改めて日本語の奥深さと、古き歌人の才覚に感じ入ってしまいました。

そういえば、日本でのサッカーのルーツとも言える「蹴鞠(けまり)」も、平安貴族たちの遊びでしたね。

 

 

W杯西村主審、ブラジルにPKを与えたシーン

ワールドカップ、いよいよ始まりましたね。

今朝も5時に起きて、ブラジル対クロアチアの開幕戦を観戦しました。

前半には、なんとブラジルのオウンゴールでクロアチアが先制、それにしてもクロアチアの選手たちは、大きな身体で前線をよく駆け巡っていました。

その後、ネイマールがコーナーギリギリにボールを決め、同点に追いつきます。

後半になって、クロアチアのデヤン・ロヴレンが、ペナルティーエリア内でブラジルのフレッジを倒したとして、西村主審がロヴレンにイエローカードを与え、PKとなります。

ちなみに、W杯開幕戦で、日本人の審判団が担当するのは初めてのこと。西村雄一主審と相楽亨、名木利幸、両副審からのチームです。

さて、その問題のPKを与える原因となった、クロアチアのロヴレンのシーンがこれです。

ロヴレンPK

 

ビデオで繰り返してそのシーンを見てみましたが、確かにロヴレンは、フレジの肩に手を当てて、その結果フレジが倒れていくのがわかります。

ただ、フレジは、あまりにも簡単に倒れているようにも見えます。

これが、クロアチアの選手たちが、猛抗議した理由なのですが、シミュレーションで倒れたのか、本当に肩に手がかかった結果で倒されてしまったのかは、フレジ本人でないとわからないと思います。

確かに、高速で走っているときに、一瞬身体を押されたり引っ張られただけで、バランスを崩して倒れてしまうことはあります。

西村主審は、このシーンを瞬時に判断しなければなりません。

推測ですが、この時の西村主審の判断基準としては、ペナルティーエリアで手を使ったら、その結果、本当に倒れてしまったのならもちろんのこと、また仮にシミュレーションだとしても、それを誘発する、手を触れるという行為は、軽微なものであっても許さない、というものだったと推察されます。

ある意味、厳しいジャッジではありますが、彼なりの毅然としたスタイルを貫き通したと言えましょう。

ところで、日本人の審判団が開幕戦をまかされたということは、もう一つ大きな意味があります。

サッカーの世界でも、裁判の世界のように、「先例主義」に似たようなところがあって、初戦の審判の判断が、その後の試合の判例となることが多いのです。

なので、今回のW杯では、ペナルティーエリアでのディフェンスには、相当な注意が必要となってくるでしょうね。

日本代表が、この流れをいい方向にもってくることができれば楽しみなのですが。

ネイマールの身体能力をミラクルボディーが解明

サッカーワールドカップを目前にして、NHKでもサッカーを取り上げた番組が増えてきましたね。

6月1日に放送のあった、「ミラクルボディー」もその一つです。

世界のサッカーのトッププレイヤーたちの秘密を、科学の目で分析するというものです。

第1回目に取り上げられたのは、ブラジルの至宝、ネイマール。

クラブチームとしては、スペインのバルセロナに所属していますが、ワールドカップではもちろんブラジル代表の10番。

ペレも、以前はネイマールのことを、ブラジルの10番を背負うにはまだまだ、といっていたようだけど、最近は、彼こそがブラジルの10番を背負うにふさわしい男だ、と認めていますね。

ペレ2世との呼び声も高いです。

ネイマール

そんなネイマールですが、彼の持ち味は、なんといっても変幻自在なドリブルです。

世界レベルのトッププレイヤーたちをあざ笑うように、次々と抜き去ったり、1対1でも思わぬフェイントで相手を交わしたり、まるで大人と子供のような場面に出くわすこともあります。

ネイマールが語るには、そのドリブルの秘密は、言われてみれば、すごく当たり前のことなのですが、

「相手の考えていないことをやる」

そうなのです。

ただ、言うは易く行うは難しで、それを難なくトッププレイヤーたちを前にしてこなせるのが、彼の強さでもあるのですが。

また、彼のドリブルの際の走りが、そもそも通常のプレイヤーとはちょっと違うようです。

普通のプレイヤーなら、このように体の軸を傾けながら走る、とういうところも、ネイマールは、通常とは異なる軸の動きをするようです。

番組では乾選手との動きの比較がありましたが、素人目でもネイマールの動きとは明らかに異なっていました。

そのため、防御する相手も動きを読めません。

内田選手もインタビュアーとして登場していましたが、ネイマールの動きは読めないそうです。

また、通常のプレーヤーには、利き足というものがあるのですが、ネイマールの場合には、両足とも利き足なのだそうです。

これもドリブルの局面だけでなく、キックのときにも活かせる、重要なポイントですね。

野球で言えば、スイッチヒッターみたいなものでしょうか。

また、体の動きだけでなく、プレイしているときや、プレーの場面を思い浮かべている時でさえも、ネイマールの脳は、普通のプレイヤーよりも、明らかに活性化していました。

身体能力も抜群で、頭脳も活性化していたら、これはもう脱帽するしかありませんね。

まともに戦っていたら勝ちようがないので、勢い反則すれすれや、時には反則をしてまでも、相手は攻撃を止めにかかってくるかもしれません。

まあ、フェアに戦って欲しいものですが。

このように、NHKの取材に、ネイマールは快く受け入れてくれたようなのですが、実は、NHKのサッカーの分析特集では、取材を受けた選手たちの、その後の活躍が止まってしまう、という都市伝説があります。

フランス大会直前では、ロナウドの特集があったけど、活躍なし。

前回の南アフリカ大会直前では、メッシの特集があったけど、活躍なし。

おそらく、取材を受けたプレイヤーたちは、無意識で行ってきた自分のプレイを科学的に分析されたことによって、無意識ではなく、それを意識するようになって、かえって迷いが生じたのではないでしょうか?

ただ、トッププレイヤーたちには、それも含めて乗り越えて輝いてほしいものです。

日本ガンバレW杯

サッカーのワールドカップがいよいよ近づいてきましたね。

6月3日のコスタリカとの前哨戦に、3-1で日本が勝利して、ますます盛り上がってきました。

この試合では、前半をコスタリカに1点リードを許しましたが、後半早々、遠藤選手が先制ゴールを決め、次いで香川選手も香川らしいシュートを決めました。

これで、香川選手もほっとしたのではないでしょうかね。ゴールの後の笑顔が物語っていました。

そして、ロスタイムには、柿谷選手もゴールを決め、終わってみれば3-1での勝利、前回のワールドカップの前哨戦が、重々しい試合が続いたのに比べると、とてもさい先よいスタートでしたね。

そんな中、NHKもしゃれたことをやってくれました。

6月2日のNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」の番組表の中で、なんと、「日本ガンバレW杯」の文字が、隠されたメッセージで埋め込まれていました。

これは、縦読みという方法で、ネットの掲示板サイトなどでよく見られる手法なんですが、番組表の中に、見事にメッセージが表現されていました。

日本ガンバレW杯

う~ん、NHKさんもやりますね。

縦読みもさることながら、そもそも、「プロフェッショナル 仕事の流儀」の紹介文が、通常よりも長いような気がします。

ただ、日頃、縦読みに慣れていないと、見落としてしまうかもしれないですが、やはり気がついた人たちがたくさんいたみたいで、ネットでも話題になっていますね。

NHKでは、6月9日も、同じ番組があるのですが、次はどのようなメッセージを伝えてくれるのでしょうか?

「日本一次予選通過」、これは、ちょっと縦読みを作るのがむずかしそうですね。

「日本優勝」、これは、縦読みは簡単そうですが、実現するのは至難の業です。